森永卓郎さんは、1957年7月12日生まれで2025年1月28日に亡くなった、日本の経済アナリスト・タレント・大学教授です。経済のことをわかりやすく話すことで有名で、「モリタク」というあだ名でも親しまれていました。東京都で生まれ育ったあと、東京大学経済学部を卒業して、いろいろな企業や研究所で働きながら経済について研究してきました。元は日本専売公社(今のJT)に入ったのですが、その後はシンクタンク(社会や経済を調べる専門機関)などで働き、テレビやラジオにもたくさん出ていました。難しい経済の話を、わかりやすく面白く話すのが森永さんの大きな特徴でした。
身長はどれくらい?
森永さんは小柄な体格で、身長はだいたい167cmと言われています。若いころは太っていて、いじめにあったこともあるそうです。大人になってからも一時期は体重が90kg近くあったようですが、医師に糖尿病と診断されたのをきっかけに”低糖質ダイエット”を始め、4か月で20kgもやせたと言われています。この体験をまとめた本も出していて、森永さんの健康管理術として話題になりました。
経歴:経済の専門家として活躍
東京大学を卒業後、JT(当時は日本専売公社)に入りましたが、その後はシンクタンクに移り、経済の研究や分析を続けていました。90年代の終わり頃からテレビやラジオに出演して、庶民(一般の人)にもわかるように経済やお金の話をしてくれる専門家として有名になりました。TBSの番組『がっちりマンデー!!』には20年ほど出演し続け、番組を支える人気コメンテーターとして活躍。さらに大学教授(獨協大学)にもなり、学生たちにも経済を教えていました。
有名な本
『年収300万円時代を生き抜く経済学』
2003年に出たこの本は、森永さんが一気に有名になるきっかけになりました。給料が下がってしまう未来が来ると予想して、どうやったら少ない給料でも豊かに暮らせるか、いろいろなアイデアや考え方を紹介しています。たくさんの人に読まれて、シリーズ累計で200万部以上売れたと言われています。
『萌え経済学』
オタク文化やアニメ・フィギュアなどがどうやって経済と関わっているかを解説した本です。森永さん自身がアニメファンで、フィギュアなどのコレクターとしても有名。そういうオタク文化が日本を支える大事な産業になるという視点を、わかりやすく紹介しています。
『モリタクの低糖質ダイエット』
自分が成功したダイエット法をまとめた本で、太りすぎや糖尿病に悩んでいた人に向けて、森永さん流の食事法や考え方を教えてくれます。経済評論家ならではの「安く無理なく続けるコツ」が詰まっていて、多くの中高年に支持されました。
『投資依存症――こうしてあなたはババを引く』
晩年に書かれた本で、投資がブームになっているけれど、あまり考えずに飛びつくと大きな損をするかもしれない、と警告しています。特にAI(人工知能)への過剰な期待やバブルになりかけている状況について、冷静に分析している一冊です。
家族やプライベート
森永さんは結婚していて、奥さんと息子さんが2人います。仕事がとても忙しく、家にあまり帰れなかったので、家族に「お父さんなのに他人みたい」と言われることもあったとか。長男の森永康平さんは経済の道に進んで、証券アナリストとして活躍しています。
森永さんの趣味は、いろいろなものを集めること。自分でビルを買って「B宝館」という私設の博物館を作ってしまったほどです。フィギュアやおまけのおもちゃなどをものすごい数コレクションしていて、それを展示して楽しんでいました。お金をたくさん使う一方で、普段の生活では超節約家としても知られ、食費を週1,000円以内に抑えたり、スーパーの半額商品をうまく使ったりしていました。
社会へのメッセージ
森永さんは常に「庶民の目線」で経済を語ってきました。収入が少なくなっても幸せに生きるにはどうしたらいいか、政府の政策は本当にみんなの役に立っているのか、といったことをわかりやすく解説し、時には批判することもありました。いろいろな番組や本を通じて発信を続け、2025年1月28日に亡くなる直前までテレビ番組の収録やラジオ出演をこなしていたほど、最後までエネルギッシュでした。
亡くなった後、テレビやラジオでは大きく追悼され、『がっちりマンデー!!』でも長年の貢献を感謝するコメントが流されました。森永卓郎さんの経済論や生き方は、これからも多くの人の参考になるでしょう。彼が残したメッセージの中には、「お金やモノに振り回されない生き方をしよう」という考え方があります。好きなことをとことん楽しみ、それでいて無駄遣いをせず、みんながもっと生活を楽しめるようにアイデアを出していく。それが森永さんが伝えたかったことだと言えます。
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