なぜ女性は道を避けないのか?ぶつかりおじさんが怒っている理由

ぶつかりおじさんって何?

駅や街で、わざと女性に体当たりしてくる中年男性のことを「ぶつかりおじさん」と呼ぶことがあります。特に40代〜60代くらいの男性が多く、スーツ姿など普通に見える人も含まれます。いきなり肩や体をぶつけてきて、女性がよろけたり倒れそうになっても謝らず、そのまま立ち去るため、被害にあった女性は怖い思いをしています。

どんな場所や時間に多い?

人がたくさん集まる駅のホームや改札、繁華街の歩道など、朝や夕方のラッシュ時によく起こります。人混みに紛れて逃げやすく、周りも混雑していて気づきにくいので、ぶつかられた女性は泣き寝入りしがちです。

どんな女性が狙われやすい?

  • 若い女性や、おとなしそうで抵抗しなさそうに見える女性
  • スマホを見ながら歩いていて周りに気づいていない女性
  • 手に荷物を持っていて反応しにくい女性

加害者は「弱そう」「文句を言われなさそう」と思うと狙いやすいようです。小柄な人や歩きスマホをしている人が被害にあうケースもあります。

なぜ女性を狙うの?

ぶつかる男性の中には、「女性がよけないのが悪い」「女は道を譲るべき」と思い込んでいる人がいます。また、ストレス発散や、女性を見下す気持ちからわざと体当たりをする人もいます。さらに、痴漢のように胸などに触るのが目的の場合もあるようです。

実際に起きた事例

新宿駅の例

2018年に、新宿駅で若い女性に連続してタックルする男性の動画がSNSに投稿され、大きく話題になりました。動画には、女性がのけぞるほどぶつけられる様子がはっきり映っていて、多くの人が「許せない」と感じました。

渋谷駅の例

渋谷駅では、白髪混じりの高齢男性にぶつかられた女性が「痛い」と感じて後をつけてみると、同じ男性が他の女性にも体当たりしていたと分かりました。問い詰めると変な言い訳をして謝りましたが、理由ははっきりしませんでした。

逮捕例も

2019年には、歩いていた女性に体当たりしてケガをさせた男性が傷害容疑で逮捕されたケースがあります。彼は「過去に歩きスマホの人にぶつかられたことの仕返しだった」と話し、何度も体当たりを繰り返していたそうです。

ぶつかられた女性が受ける影響

突然の衝撃で、打撲や捻挫など体にケガをすることがあります。特に、転倒して頭を打つなど大けがにつながる危険もあります。また、いきなり襲われるような形なので、「またやられるかも」と不安になったり、男性全般が怖くなったりして、心にダメージを受ける人も多いです。しかし、恐怖心や面倒くささから、声を上げられず我慢してしまう場合が少なくありません。

証拠と目撃情報が大事

こうした行為を明らかにするには、動画や写真、または目撃者の証言が役立ちます。実際、新宿駅の事件は目撃者が動画をSNSに投稿したことで広まりました。駅には防犯カメラもあるため、もし被害を受けたら周りの人や駅員、警察に伝えて映像を確認してもらうと、犯人を特定しやすくなります。

法律的には犯罪

わざと体当たりして他人に暴力を振るうのは、暴行罪や傷害罪など、立派な犯罪にあたります。たとえ軽い接触でも、「ぶつかろうとしてぶつかった」時点で暴行罪が成立する可能性があります。さらに、その行為でケガをしたら傷害罪になります。もし胸やお尻に触れるなど性的な意図があれば、痴漢として迷惑防止条例やわいせつ罪が適用されることもあります。

被害に遭ったらどうする?

  • すぐ駅員や警察に相談:110番通報や、駅構内なら駅員や鉄道警察に知らせてください。
  • 大声で助けを求める:周りが注目すれば、加害者が逃げにくくなったり証人が得られやすくなります。
  • 証拠を確保:スマホで撮影できるなら動画や写真を残しましょう。日時や場所、相手の特徴などをメモしておくのも有効です。
  • 診断書を取る:ケガをしたら病院に行き、診断書をもらいましょう。後で慰謝料を請求できる場合もあります。

泣き寝入りすると、加害者はまた同じことを繰り返すかもしれません。勇気を出して声を上げることが、被害拡大を防ぐことにつながります。

自分でできる対策

  • 歩きスマホをやめる:周りに気づきやすくなり、ぶつかられにくくなります。
  • 壁際や端を歩く:人混みでは片側を壁にするなどして、自分を守りやすい位置を確保します。
  • 持ち物でガード:大きめのバッグや上着で体を守ると、衝撃を和らげる効果があります。
  • 時間帯やルートを変える:混雑がピークの時間や場所を避けられるなら、少し工夫してみるといいでしょう。

周囲の人も協力しよう

  • もし女性がぶつかられて困っていたら「大丈夫?」と声をかける
  • 加害者に対して「今ぶつかりましたよね?」と注意する
  • 被害女性が駅員室に行くときに付き添う

など、周りの支えがあれば被害者は不安が減り、加害者も逃げにくくなります。見て見ぬふりをせず、できる範囲で助け合うことが大切です。

社会全体の取り組み

鉄道会社は駅の防犯カメラを増やしたり、警備を強化したりしています。警察も、被害の声が多ければ捜査を強化するでしょう。最終的には、法律や条例でさらに厳しく取り締まることも考えられます。でも一番大切なのは、「女性にぶつかるなんて許されない」という意識を社会全体で共有し、被害に遭ったら声を上げることです。

まとめ

ぶつかりおじさんは、わざと女性に体当たりしてくる迷惑な加害行為です。被害を受けるとケガや心の傷につながる可能性があります。もし遭遇したら、まずは安全を確保し、駅員や警察に助けを求めましょう。周囲の人も他人事と思わず、困っている人がいたらサポートしてください。みんなが「そんな行為は許されない」と思い、協力すれば、安心して通勤できる環境に近づいていくはずです。

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